Tumbling dice.

にっきです

コメダ珈琲のクリームソーダ

好き…。


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元々炭酸の飲み物が苦手で、

コメダ珈琲に行くといつも

甘いカフェオレとか、ココアとか

小豆が入ってるミルクティーを頼んだりしていたけど


私が初めてコメダ珈琲のクリームソーダを頼んだときは、

なんとなくカフェオレでもココアでもミルクティーの気分じゃなくて

その日がすごく暑い日で、そんな中人混みの中を歩き回って疲れていたのもあるのかもしれないけど

とにかくさっぱりして甘い飲み物が飲みたくて、

炭酸は苦手だけど、上に乗ったソフトクリームがなんとかしてくれるだろうと

そのクリームソーダを頼んだのだ。



いざ、対面。



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まず、目を引かれるのはそのビジュアル。

長靴のような形のグラスに、たっぷり入ったメロンソーダ。(たぶん、かき氷に使うようなメロンシロップを炭酸水で割っている)そして、大きな立方体の氷、その上にはたっぷりの、真っ白な…何も描いていない画用紙でさえくすんで見える、今生まれてきました!というくらい真っ白なソフトクリーム。

それはどうみても「クリームソーダ」で、

「クリームソーダ」。おもちゃのような飲み物。

恐る恐る、そのおもちゃのような飲み物にストローを突き立て、一口啜る。

お、お、おお、美味しい。

メロンシロップの甘い味わいが口の中に広がったと思うと、次の瞬間喉の奥でパチパチと泡がはじけ、疲れた身体に染み渡っていく…。

今までは苦手だった弾ける炭酸でさえ愛おしく感じる。

続いて、一緒についてきた細く長いスプーンで、上に乗っているソフトクリームをすくって食べる。

甘い。甘いけど、生クリームをそのまま冷たくアイスにしたような。でも生クリームほどこってりした甘さもない。例えるなら、牧場で食べるソフトクリーム…?

でも、牛乳のような生臭さもない。本当に美味しい、美味しいソフトクリーム。

夢中になって、何口かすくっていると、ふとあることに気がつく。


今の自分は、ただソフトクリームを食べメロンソーダを飲んでいるだけだ…。

注文したのはソフトクリームとメロンソーダではなくクリームソーダなのだ。

ならば、クリームソーダらしい味わいを楽しまないといけない。


スプーンで、ソフトクリームを少し崩し、ストローをソフトクリームに突き刺し、先端を氷をかき分けメロンソーダに届かせる。

そしてそれを吸い込むと…ソフトクリームとメロンソーダの味わいを両方楽しむことができる。それこそがクリームソーダになるのでは…?


ストローに口をつけ、吸い込む。まず、口の中に飛び込んでくるのは、ソフトクリームの甘い味わい。けれど、その後すぐ、メロンソーダの甘い、弾ける味。もう、何も考えられなくなってしまう。

思考が飛び、ひたすらソフトクリームの向こう側にあるメロンソーダを探す旅に出た。

あれほど苦手だった炭酸の泡も、ソフトクリームとメロンのシロップで包んでしまえば、それは優しい暴力で、愛おしく感じた。

ひたすらそれを追い求めストローをくわえた。



しばらくして、いつのまにかメロンソーダは飲み終わってしまい、氷の上に残ったソフトクリームだけが残った。

それをスプーンですくって食べる。ほのかに、メロンソーダの味がする。それが無性に嬉しくてひたすら食べた。

気がつけばソフトクリームさえもなくなった。

旅は終わった。

歩き回ったことによる疲れも無くなり、残ったのは氷が残ったグラス。

炭酸水とソフトクリームを一気に吸い込んだことによる腹部の膨張感。

心と身体は満足して、一時の高揚感の後に訪れる心地よさ…。


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いつかまた旅に出よう。

そう決めてコメダ珈琲を出たのだった…。



おしまい。